
はじめに
トレジャーステイト(注:モンタナ州のニックネーム)の山の中にひっそりとある Gem Mountain Sapphire Mine(ジェム・マウンテン・サファイア鉱山)は、不治のモンタナサファイア熱にかかるにはうってつけの場所です。 北米で最も豊富な鉱床といわれる中に、この地域のサファイア鉱床は含まれています。 通常ここで見つけられたサファイアは、ロック・クリーク・サファイアと呼ばれています。
モンタナ州の多くの他のサファイア鉱床と同様に、ロック・クリーク鉱床は金探鉱者によって発見され、1892年頃に初めて採鉱が行われました。 第二次世界大戦後に、 Gem Mountain 地区でビジネスが発達し始め、手でサファイアを掘る鉱石収集家たちが集まってきました。 今日では、訪問客はフィリップスバーグの近くの町にあるサファイア宝石店に立ち寄ることもできるようになりました。 土の中からサファイアを取り出し、ジュエリー作品にはめ込むまで、ひとつの場所で宝探しの興奮と達成感を味わうことができます。 Gem Mountain Sapphire Mine は、情熱を持つ観光客にこのような宝探しのサービスを提供しています。 教育とラボサービス両方からのメンバーで構成されたGIAチームが鉱山を訪れ、モンタナ産サファイアの鉱山から市場までのすべての工程を見学しました。


鉱山の前の所有者は、1960年代半ばに Chausee Sapphire Mine(Chauseeサファイア鉱山)を正式に開鉱し、1980年代初めにGem Mountain(ジェム・マウンテン) と改名しました。 2001年、Gem Mountain は、American Gem Corporation (アメリカン・ジェム社)の保有権を得、Anaconda Bench(アナコンダベンチ)で採鉱を開始しました。

ロック・クリーク・サファイアの熱処理
Loading video player...
モンタナ産サファイアの熱処理
GIAチームは、Gem Mountain でロック・クリーク・サファイアの熱処理工程の見学をしました。 Dr. John Emmettと Troy Douthit氏によって開発された装置とプロセスを利用し、Chris Cooney氏が熱処理作業を行う様子を見せてもらいました。 サファイアの熱処理の詳細を見るには、こちらをクリックしてください。
Gem Mountain では、お客さんが見つけたサファイアの美しさと価値を高めるための熱処理を含む、様々なサービスを提供しています。 Gem Mountain は、北米においてこのようなサービスを提供する2社のうちのひとつです。 対面の査定に基づき処理を行う目的で、ロック・クリーク以外の場所で取れた石を持ってくるお客さんも時折見られます。

サファイアの原石を見つけた後、お客さんは現場で査定するように勧められます。 鑑定士が、明らかなヒビや傷のない0.5カラット以上の石を選別するためにライトテーブルの上の石を見ていきます。 選別された石は、熱処理に適しているか、ファセット可能であるかを決めるために拡大して評価されます。 拡大することで、耐久性の問題につながるフラクチャーや傷がより識別しやすくなります。 石の中には「代替は保証されません」と表示されたり、単に候補から外されたりするものもあります。 それ以降の処理に適していない石は、お土産として持ち帰ることができるようにお客さんに返却されます。

Chris Cooney 氏は、石が混ざらないようにするための高度な追跡記録とナンバリングシステムを開発しました。 熱処理に適した石は、顧客情報の記録と一緒にきちんと梱包されます。

Gem Mountain Sapphire Mine のオーナーであるChris Cooney 氏がGIAチームに熱処理工程についての説明を行い、カラーグレーディング、石の挿入、加熱環境、カッティングのオプションなどを披露してくれました。 (プロセスに興味をお持ちで、元となる特定素材のお勧めの改良法をお知りになりたい場合には、このビデオをご覧ください。)

その価値を最大限にするために、すべての石は2つの熱処理のステップを経ることになります。 最初のステップは、酸素が豊富な状態で行われるファンシー・バーン(ファンシー焼成)です。 不純物のない酸素を炉内に送り込みます。 異なる容量を持つ透過性のある酸化アルミニウムのるつぼを、石を入れる容器として使用します。 ファンシー・バーン後、お客さんが満足するファンシーカラーになっているか、またはブルー・バーン(ブルー焼成)と呼ばれる第2加熱処理が必要かどうかをChris 氏が調べ、判断します。 石の大半はいくらか黄色や茶色っぽくなり、お客さんが気に入る色になっているかどうかが大変重要になってきます。 色の評価は、時間とエネルギーを非常に消費するプロセスです。


良いファンシーカラーにならなかったサファイアは、還元性環境で行われるブルー・バーンへ送られます。 二酸化炭素と水素を炉内に圧送し、この環境を作り出します。 Chris 氏によると、ブルー・バーン後は大半は目に見える緑色が混ざるティールブルーに変化する一方で、およそ40〜45%の石は綺麗な飽和された青色になるそうです。 緑の石の中には、容易に市場に出すことができるものもあります。

宝石の評価の中で、色は最も重要な要因となります。 Gem Mountain では、毎年何万個にもおよぶ顧客のサファイアを処理しています。 顧客によりそれぞれ好みが違うので、客自身で色の選別を行うのが理想的であると、Chris 氏は話します。 色評価は専門家にとって大変プレッシャーのかかることではありますが、他のサファイア業者にはない、Gem Mountain を特徴づけるサービスとなっています。


ビジネスモデルとパッション
Loading video player...
サファイア探し
Gem Mountain で一生の宝物となるサファイアを探すお客さん
過去百年間にわたるモンタナ州でのサファイア採鉱は珍しいものではありませんでしたが、現在のサービスは主に観光客に人気があります。 サファイア砂利洗浄を提供するビジネスが多い中、意外な体験ができるような特別なサービスを行う必要があります。

サファイア探しの興奮、そして家族で過ごす充実した時間は、Chris Cooney 氏と彼のスタッフが、訪れる人々に届けたい最も重要な2つのものです。 家族と楽しい時間を過ごすお客さんを眺めるのが彼にとっての喜びであり、エンターテイメントビジネスで働いているんじゃないかとジョークが飛ばされることもたびたびあります。

Gem Mountain は、鉱山から市場までの完全なサファイア事業です。 Anaconda Bench(アナコンダベンチ)の鉱山からサファイアが含まれている鉱物を鉱山労働者たちが直接採鉱し洗浄場へ運び町で保管し、訪問客がサファイア探しを行うためにその砂利をふるいにかけます。 お客さんはサファイア原石の評価、熱処理、ファセットカットをしてもらい、ジュエリーにはめ込んでもらうこともできます。 Gem Mountain のショップでは、 Gem Mountain やサファイア採鉱のロゴ入り帽子やTシャツを見かけました。 最近開発が行われたこれら一連の商品は大変な人気で売上げもよく、さらにオンラインでも販売が行われています。

GIAチームは、Gem Mountain で実際のお客さんたちと同じようにサファイアの洗浄を行いました。 訪問客の笑顔には感動とパッションが見て取れました。 兄弟姉妹、両親と子供たち、誰もがサファイア探しに夢中になっていました。 ひとつのテーブルに集まり同じ瞬間を共にして楽しくはしゃぐ声を聞きながら、こちらも楽しくなりました。 スタッフたちは情熱的で、訪問客に洗浄技術を大変我慢強く教えてくれます。 一日の終わりには、すべての洗浄設備やツールが非常に綺麗な状態にされ、片付けられているのにも感心しました。

鉱山の隣にある洗浄場に加え、Gem Mountain はフィリップスバーグでサファイアジュエリーやお土産などを販売する自社ショップを経営しています。 お客さんはカットをするために石をスリランカへ送ることもできますが、地元の経済支援にもなるモンタナでカットしはめ込むことを選択する人が多いです。

いつまでも冷めない興奮
私たちの訪問中、お客さんの一人が Gem Mountain で見つけた石で作った素晴らしいジュエリーを見せくれました。 サファイアのいくつかは熱処理されていましたが、多くは天然のままの素敵な色でした。 このようなお客さんは、家族や友人たちと長年にわたり何度も鉱山を訪れています。 彼らのコレクションは、専門的な目から見ても非常に印象的なものでした。

GIAチームは、長年にわたる Gem Mountain でのサファイア探しの経験について、ある家族連れにインタビューを行いました。 彼らはサファイア探しを大変熟知していて、新しく来る人たちに色々な指導ができるほどです。 Gem Mountain でのたくさんのお客さんから声は、Chris Cooney 氏と彼のスタッフに対する最高のご褒美です。

Tao Hsu博士は、Gems & Gemology(宝石と宝石学)の技術編集者です。 Andrew Lucasはフィールド宝石学教育のマネージャー、Shane McClureはカラーストーンサービスのグローバルディレクター、Kevin SchumacherはGIAカールズバッドのデジタル資源専門家です。

はじめに
トレジャーステイト(注:モンタナ州のニックネーム)の山の中にひっそりとある Gem Mountain Sapphire Mine(ジェム・マウンテン・サファイア鉱山)は、不治のモンタナサファイア熱にかかるにはうってつけの場所です。 北米で最も豊富な鉱床といわれる中に、この地域のサファイア鉱床は含まれています。 通常ここで見つけられたサファイアは、ロック・クリーク・サファイアと呼ばれています。
モンタナ州の多くの他のサファイア鉱床と同様に、ロック・クリーク鉱床は金探鉱者によって発見され、1892年頃に初めて採鉱が行われました。 第二次世界大戦後に、 Gem Mountain 地区でビジネスが発達し始め、手でサファイアを掘る鉱石収集家たちが集まってきました。 今日では、訪問客はフィリップスバーグの近くの町にあるサファイア宝石店に立ち寄ることもできるようになりました。 土の中からサファイアを取り出し、ジュエリー作品にはめ込むまで、ひとつの場所で宝探しの興奮と達成感を味わうことができます。 Gem Mountain Sapphire Mine は、情熱を持つ観光客にこのような宝探しのサービスを提供しています。 教育とラボサービス両方からのメンバーで構成されたGIAチームが鉱山を訪れ、モンタナ産サファイアの鉱山から市場までのすべての工程を見学しました。


鉱山の前の所有者は、1960年代半ばに Chausee Sapphire Mine(Chauseeサファイア鉱山)を正式に開鉱し、1980年代初めにGem Mountain(ジェム・マウンテン) と改名しました。 2001年、Gem Mountain は、American Gem Corporation (アメリカン・ジェム社)の保有権を得、Anaconda Bench(アナコンダベンチ)で採鉱を開始しました。

ロック・クリーク・サファイアの熱処理
Loading video player...
モンタナ産サファイアの熱処理
GIAチームは、Gem Mountain でロック・クリーク・サファイアの熱処理工程の見学をしました。 Dr. John Emmettと Troy Douthit氏によって開発された装置とプロセスを利用し、Chris Cooney氏が熱処理作業を行う様子を見せてもらいました。 サファイアの熱処理の詳細を見るには、こちらをクリックしてください。
Gem Mountain では、お客さんが見つけたサファイアの美しさと価値を高めるための熱処理を含む、様々なサービスを提供しています。 Gem Mountain は、北米においてこのようなサービスを提供する2社のうちのひとつです。 対面の査定に基づき処理を行う目的で、ロック・クリーク以外の場所で取れた石を持ってくるお客さんも時折見られます。

サファイアの原石を見つけた後、お客さんは現場で査定するように勧められます。 鑑定士が、明らかなヒビや傷のない0.5カラット以上の石を選別するためにライトテーブルの上の石を見ていきます。 選別された石は、熱処理に適しているか、ファセット可能であるかを決めるために拡大して評価されます。 拡大することで、耐久性の問題につながるフラクチャーや傷がより識別しやすくなります。 石の中には「代替は保証されません」と表示されたり、単に候補から外されたりするものもあります。 それ以降の処理に適していない石は、お土産として持ち帰ることができるようにお客さんに返却されます。

Chris Cooney 氏は、石が混ざらないようにするための高度な追跡記録とナンバリングシステムを開発しました。 熱処理に適した石は、顧客情報の記録と一緒にきちんと梱包されます。

Gem Mountain Sapphire Mine のオーナーであるChris Cooney 氏がGIAチームに熱処理工程についての説明を行い、カラーグレーディング、石の挿入、加熱環境、カッティングのオプションなどを披露してくれました。 (プロセスに興味をお持ちで、元となる特定素材のお勧めの改良法をお知りになりたい場合には、このビデオをご覧ください。)

その価値を最大限にするために、すべての石は2つの熱処理のステップを経ることになります。 最初のステップは、酸素が豊富な状態で行われるファンシー・バーン(ファンシー焼成)です。 不純物のない酸素を炉内に送り込みます。 異なる容量を持つ透過性のある酸化アルミニウムのるつぼを、石を入れる容器として使用します。 ファンシー・バーン後、お客さんが満足するファンシーカラーになっているか、またはブルー・バーン(ブルー焼成)と呼ばれる第2加熱処理が必要かどうかをChris 氏が調べ、判断します。 石の大半はいくらか黄色や茶色っぽくなり、お客さんが気に入る色になっているかどうかが大変重要になってきます。 色の評価は、時間とエネルギーを非常に消費するプロセスです。


良いファンシーカラーにならなかったサファイアは、還元性環境で行われるブルー・バーンへ送られます。 二酸化炭素と水素を炉内に圧送し、この環境を作り出します。 Chris 氏によると、ブルー・バーン後は大半は目に見える緑色が混ざるティールブルーに変化する一方で、およそ40〜45%の石は綺麗な飽和された青色になるそうです。 緑の石の中には、容易に市場に出すことができるものもあります。

宝石の評価の中で、色は最も重要な要因となります。 Gem Mountain では、毎年何万個にもおよぶ顧客のサファイアを処理しています。 顧客によりそれぞれ好みが違うので、客自身で色の選別を行うのが理想的であると、Chris 氏は話します。 色評価は専門家にとって大変プレッシャーのかかることではありますが、他のサファイア業者にはない、Gem Mountain を特徴づけるサービスとなっています。


ビジネスモデルとパッション
Loading video player...
サファイア探し
Gem Mountain で一生の宝物となるサファイアを探すお客さん
過去百年間にわたるモンタナ州でのサファイア採鉱は珍しいものではありませんでしたが、現在のサービスは主に観光客に人気があります。 サファイア砂利洗浄を提供するビジネスが多い中、意外な体験ができるような特別なサービスを行う必要があります。

サファイア探しの興奮、そして家族で過ごす充実した時間は、Chris Cooney 氏と彼のスタッフが、訪れる人々に届けたい最も重要な2つのものです。 家族と楽しい時間を過ごすお客さんを眺めるのが彼にとっての喜びであり、エンターテイメントビジネスで働いているんじゃないかとジョークが飛ばされることもたびたびあります。

Gem Mountain は、鉱山から市場までの完全なサファイア事業です。 Anaconda Bench(アナコンダベンチ)の鉱山からサファイアが含まれている鉱物を鉱山労働者たちが直接採鉱し洗浄場へ運び町で保管し、訪問客がサファイア探しを行うためにその砂利をふるいにかけます。 お客さんはサファイア原石の評価、熱処理、ファセットカットをしてもらい、ジュエリーにはめ込んでもらうこともできます。 Gem Mountain のショップでは、 Gem Mountain やサファイア採鉱のロゴ入り帽子やTシャツを見かけました。 最近開発が行われたこれら一連の商品は大変な人気で売上げもよく、さらにオンラインでも販売が行われています。

GIAチームは、Gem Mountain で実際のお客さんたちと同じようにサファイアの洗浄を行いました。 訪問客の笑顔には感動とパッションが見て取れました。 兄弟姉妹、両親と子供たち、誰もがサファイア探しに夢中になっていました。 ひとつのテーブルに集まり同じ瞬間を共にして楽しくはしゃぐ声を聞きながら、こちらも楽しくなりました。 スタッフたちは情熱的で、訪問客に洗浄技術を大変我慢強く教えてくれます。 一日の終わりには、すべての洗浄設備やツールが非常に綺麗な状態にされ、片付けられているのにも感心しました。

鉱山の隣にある洗浄場に加え、Gem Mountain はフィリップスバーグでサファイアジュエリーやお土産などを販売する自社ショップを経営しています。 お客さんはカットをするために石をスリランカへ送ることもできますが、地元の経済支援にもなるモンタナでカットしはめ込むことを選択する人が多いです。

いつまでも冷めない興奮
私たちの訪問中、お客さんの一人が Gem Mountain で見つけた石で作った素晴らしいジュエリーを見せくれました。 サファイアのいくつかは熱処理されていましたが、多くは天然のままの素敵な色でした。 このようなお客さんは、家族や友人たちと長年にわたり何度も鉱山を訪れています。 彼らのコレクションは、専門的な目から見ても非常に印象的なものでした。

GIAチームは、長年にわたる Gem Mountain でのサファイア探しの経験について、ある家族連れにインタビューを行いました。 彼らはサファイア探しを大変熟知していて、新しく来る人たちに色々な指導ができるほどです。 Gem Mountain でのたくさんのお客さんから声は、Chris Cooney 氏と彼のスタッフに対する最高のご褒美です。

Tao Hsu博士は、Gems & Gemology(宝石と宝石学)の技術編集者です。 Andrew Lucasはフィールド宝石学教育のマネージャー、Shane McClureはカラーストーンサービスのグローバルディレクター、Kevin SchumacherはGIAカールズバッドのデジタル資源専門家です。
